臨死体験の中で明かされた事実
科学的には検証の難しい臨死体験ではありますが、その内容を現実と照らし合わせることで、それがただの幻覚に過ぎないのかどうかを判断することはできます。
現実の世界では知り得ない事実を、臨死体験の中で知り得た場合には、それを脳の錯覚だとは言い切れなくなってくるのです。
アレグザンダー医師は、臨死体験の中で美しい女性と会っています。それは初めて見る女性でしたが、アレグザンダー医師と縁の深い女性であったことが、後ほど判明しました。
このことも、臨死体験が脳の錯覚ではない証明に繋がっているのです。
実の両親に会いたい!
実は、アレグザンダー医師は養子でした。その自分の生い立ちは、幼少時に聞かされていたので知ってはいました。
しかし、自分も子どもを持つようになると、「実の両親に会いたい!」という気持ちが強く募ってきました。
そこで養護センターを通じて、実の両親との面会を打診してみました。ところが、実の両親から返って来た返事は、面会の拒否でした。
アレグザンダー医師は、大きなショックを受けました。自分は実の両親に愛されておらず、必要のない子どもであったのか?と、その後も悶々と悩み続ける日々が続きました。
それから7年後の2007年(細菌性髄膜炎で緊急搬送される前年)、アレグザンダー医師は葛藤する日々にピリオドを打つため、再び手紙を送りました。
すると実の両親は、ようやく面会を承諾してくれたのです。アレグザンダー医師は、実に53年振りに両親との再会を果たすことになります。
そこで自分の生い立ちの秘密を知ることになったのです。
明かされた生い立ち
アレグザンダー医師が生まれた時、母親は16歳、父親は18歳であり、まだ二人とも高校生だったのです。
当然のことながら、二人には子どもを育てる経済力がありません。このため周囲に強く説得されて、二人は泣く泣く子どもを手放すしかなかったのです。
アレグザンダー医師は、実の両親から見捨てられ、愛されていなかったのではありませんでした。この事実を知り、アレグザンダー医師の心の葛藤は消えました。
その後、実の両親は結婚をしています。アレグザンダー医師には、その後に生まれた実の弟と妹がいることも分かりました。
しかし、実の妹のベッツィは、アレグザンダー医師と一度も会う機会がないまま、1998年に36歳の若さで他界してしまいました。
そのショックで両親は心身が披露してしまい、アレグザンダー医師から再会の打診があった時、実の息子に会う勇気を持てなかったのです。
妹のベッツィは正義感の強い女性で、レイプ被害者支援センターで働いたり、プライベートでは野良猫や野良犬の世話をしていたそうです。
両親と再会した日には、妹のベッツィの写真を見ることはできませんでしたが、アレグザンダー医師は「一度会ってみたかった」と、実の両親に語ったそうです。
臨死体験で実の妹と会っていた
その後、両親と再会して2年が経った2009年3月のことです。アレグザンダー医師が退院してから、4ヶ月後のことになります。
アレグザンダー医師の元に、一通の手紙が届きました。それは両親からの手紙でした。その中に、一枚の写真が入っていました。
その写真を見て、アレグザンダー医師は、大きな衝撃を受けました。
妹のベッツィの写真です。そして彼女こそが、臨死体験で見たあの美しい女性だったのです。
アレグザンダー医師は、「妹に一度会ってみたかった」と残念に思っていましたが、臨死体験の中で会うことが叶っていたのでした。
これは脳の錯覚で起きることではありません。臨死体験で初めて見た女性が、一度も会うことなく、顔も知らずに死に別れた実の妹だったのです。
出来すぎた話だと思うかもしれません。でも、これは現役の脳神経外科医が体験した実話です。当時の医学的なデータも証拠として残されています。
最後に次ページでは、「死後の世界は非科学的か?」という点について考えてみたいと思います。