宇宙人のミイラと呼ばれるものは多々報告されていますが、今回ご紹介するのは、妖精のような姿をした小人型・宇宙人です。
5枚の花びらを重ねたような、タマネギ型の頭をしているのが特徴です。その宇宙人はロシアで発見され、孤独な老女としばらく一緒に暮らし、アレシェンカ(Aleshenka)と名付けられました。
まるでファンタジーのような話ですが、真相はどのようになっているのでしょうか?
小人型の宇宙人が発見された経緯
小人型の宇宙人が発見されたのは、1996年8月13日のことです。
ロシアのウラル山脈にあるカオリノヴィナ村に住む、タマラ・ヴァシリエフナ・プロスヴィリナという老女(下写真)が発見しています。
タマラは日課になっていた墓地での花摘みから帰宅し、夕食を済ませてベッドに入ると、「すぐに墓地に戻るように」という、奇妙な声が頭の中で聞こえました。
その声に従って墓地に行ってみると、そこには墓の土山の上に、小人のような生物が立っていました。明らかに人間ではない姿をしています。
タマラは、この生物を家に連れて帰ります。一人寂しく暮らしている自分を憐れんで、神様が自分に授けてくれた子どもだと信じたのです。
小人型の宇宙人はアレシェンカと名付けられて、この日から、老婆タマラとの奇妙な共同生活が始まりました。
アレシェンカは宇宙人か、妖精か?
ここではアレシェンカを「小人型の宇宙人」と書いていますが、発見された場所は墓地であり、実際には、UFOから降りてきた現場が目撃されているわけではありません。
発見者のタマラ自身も、神様から授かった子どもと言っているので、宇宙人だとは思っていないのだと思います。
このため宇宙人ではなく、妖精やUMAの可能性もあるのですが、以下、アレシェンカの特徴をまとめてみます。
- 体長は25センチほどで、5枚の花びらを重ねたようなタマネギ型の大きな頭部を持っている。
- 灰黒色の巨大な目があり、毛髪を含めて全身には毛がなく、皮膚はくすんだ灰色をしている。
- 人間のような耳や鼻はなく、小さく空いた穴が、その役割を果たしているように見える。
- 性別を示す性器や、ヘソもなく、手足の指は4本しかない。
- 口は小さな穴が空いているだけで、歯はあるが下顎は小さく、言葉は話さない。時折、静かに笛のような音を出すだけだった。
これらの特徴を見ると、宇宙人なのか妖精なのか、それとも他の可能性もあるのか、よく分かりませんね。
アレシェンカは小さな口をしており、そのくせ舌は異様に長いので、食べ物を口に運ぶのが難しかったようです。
タマラは何を食べさせたら良いのか頭を悩ませましたが、キャラメルを与えると、舐め始めました。ミルクや水を飲むと、汗のようなものをかいて、その香りは甘くて心地良かったそうです。
アレシェンカは横になると、眠ったようにほとんど動かなくなりました。
アレシェンカの悲劇
このようにして老女タマラと、アレシェンカの奇妙な共同生活が始まりました。
タマラは、神様から子どもを授かったことが本当に嬉しくて、村人たちにも「私に可愛い子供ができたのよ!」と言って回りました。
しかし、それが悲劇を生むことになります。老女のタマラが赤ちゃんを産めるはずもなく、タマラの気が触れたと思った村人は、彼女を精神病院に強制収容してしまったのです。
タマラは、医師や看護婦に、家に可愛い子供が一人で置き去りになっていることを必死になって伝えたのですが、誰も信じてくれませんでした。
そして、ようやくタマラが家に戻れた時には、すでにアレシェンカはミイラの状態になっていました。
放置されてしまったため、水も食糧も摂れずに、そのまま死んでしまったのです。何とも可哀想なことになってしまいました。
次ページでは、アレシェンカのミイラのDNA鑑定の結果と、その後の老女タマラの不可解な死についてもご紹介します。