映画『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』のシリーズには、ゴラムと呼ばれる少し気味の悪い小人種族が登場します。
もちろん、ゴラムは創作上のキャラクターなので実在はしません。しかし、奇妙な生物の死骸などが発見される度に、「本物のゴラムか?」と、UMA界でもよく話題になります。
海外では度々、「ゴラム発見!」のニュースが流れていますが、2017年には、なんと日本の静岡県海岸にもゴラムらしき死体が打ち上げられて、話題沸騰になりました。
その時には、正体不明のまま続報はなかったのですが、今年になってようやくゴラムの正体が解明された!とのニュースが伝わっています。
当記事では、ゴラムについて以下の内容をご紹介します。
- 静岡県海岸に打ち上げられたゴラムの正体
- 世界に衝撃を与えたパナマの地底人ゴラムの正体
ゴラムによく似た未確認生物は、本当に実在しているのでしょうか?
ゴラムとは?
▲『ホビット 思いがけない冒険』ゴラム編
ゴラム(Gollum)とは、J・R・R・トールキンの中つ国を舞台とした小説『ホビットの冒険』『指輪物語』の登場人物です。
映画では、英語読みに近いゴラムと呼ばれていますが、原作の小説では、ゴクリと表記されています(もともと喉を鳴らすGollumという呼び名を日本語的にしたため)。
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ゴラムは、指輪の邪悪な力に影響され、地底で永い間を孤独に暮らしていたことから、精神を病んでいるキャラクターの設定になっています。
映画で描かれているゴラムの容姿は、ギョロリとした大きな目、尖った耳、つるりとした肌を持ち、手足には水掻きがついていて、一度見たら忘れられない強烈な印象を受けますね。
このため、ちょっと似たような特徴が見られるUMA(未確認生物)が発見されると、ゴラムの名前がよく引き合いに出されています。
UMAであるならば、小人もしくは獣人に分類されますが、このような未確認生物が本当に実在していて、ゴラムのモデルになっている可能性がないとも言えません。
ただ、そのゴラムの死骸が、日本の海岸で発見された!というニュースには驚きました。
静岡県海岸にゴラムが打ち上げられた?
ゴラムらしき未確認生物が打ち上げられたのは、静岡県牧之原市に位置する人気のレジャースポット、静波海岸です。
2017年7月31日午後5時ごろ、サーフィン愛好家が謎の怪生物の死体を海岸で発見し、写真を撮影したとのことです。
怪生物の写真がSNSに投稿される!
ゴラムらしき謎の写真は当初、SNSに投稿されました。写真を投稿したのは、撮影者の友人のようです。
このような不気味な生物の死骸が、海岸に打ち上げられている写真は、海外のメディアではよく見ますね。でも、日本の海岸に打ち上げられた例は珍しいのではないでしょうか?
謎の生物の容姿があまりにも衝撃的であったため、ネットでは予想以上の大騒ぎになってしまったようです。このため、投稿者は写真を削除してしまい、IDも変更してしまいました。
すると、それがさらなる憶測を呼ぶことになり、ゴラムや人魚などのUMA説のほかにも、「これは極秘実験施設から逃げ出した合成生物であり、表に出てはいけないヤバイ写真だったのはないか?」との陰謀論まで飛び出しています。
実在するゴラムの写真か?
SNSには、以下の3枚の写真が投稿されています。大きさを比較できるものは写っていませんが、体長は1メートル程度であったようです。
体に茶色い体毛が残されていますが、ゴラムのようにつるりとした灰色の肌をしています。
顔を見ると、犬や猫などの動物の死骸には見えません。ゴラムのような人っぽい顔をしていますね。
特徴的なのは、長い尻尾を持っていることです。これはゴラムには見られない身体の特徴です。いったい正体は何なのでしょうか?
静岡県海岸の謎の生物の正体は?
その後、静岡県海岸に打ち上げられた謎の生物の写真は、様々に憶測されましたが続報もないため、いつものごとく正体不明のまま終焉するかと思われました。
しかし、『昨年7月静岡で発見された「UMA」の正体判明』によると、ほぼ正体は解明されたようです。
実は、オカルト研究家の山口敏太郎氏のもとに、SNSに写真が公開された同時期に、問題の写真が送られてきたそうです。
撮影者の要望で、「地元の海岸が騒ぎになるので数か月は伏せてほしい」とあり、山口氏は公開を控えていたようですが、半年以上が経ったために情報を解禁しています。
以下、山口氏と専門家の結論をご紹介します。
オカルト研究家・山口敏太郎氏の見解
結論から言うと、これは外来生物のサルの死体です。
友人の動物研究家のパンク町田さんや動物学者の實吉達郎さんのコメントもいただきましたが、日本には本来生息していないサルの死体と判断するのが適切でしょう。
千葉の房総半島でものすごいスピードで繁殖している外来生物のアカゲザルの死体である可能性が高いと思われます。
しかもこの生物、ニホンザルと混血し、ハイブリッド猿をたくさん産んでおり、在来種存続の危機ともいえる遺伝子汚染が深刻な問題となっています。
闇の勢力や実験動物ではなく、リアルな恐怖として外来生物と日本在来種との混血による生態系の破壊という環境問題を考えさせる事件でしょう。
動物研究家・パンク町田氏の見解
現状、特定外来生物に指定されているアカゲザルなのでしょう。
しかし僕の考えでは、妖怪ヒョウスベの由来には諸説ありますが、現在知られるこの容姿の原型は、出現場所や行動からニホンザル(特に雄)あるいは疥癬(かいせん:皮膚病の一種)で、はげただれたサルであろうと考えています。
今回は静岡県の海であることから、ガンギコゾウやカッパ、ヒョウスベの降海型とみる人がいれば、それもまた伝承なので、否定はできないでしょう。
動物学者・實吉達郎氏の見解
動物の腐食状態がどのくらい進んでいるか分かりませんので、はっきり言えないのですが、体格は実に意外ですが、ハヌマンラングール(オナガザル科)に似ていると思います。
尾の長さ、手の形などから、色も形もこのようなサルがいたと思うのですがはっきりしません。どうも漂着物の常ですが、このぐらいのことしか言えないのが残念です。
サルの見解で一致
3人とも、サルという見解で一致したようです。
発見場所が海岸であり、体毛も抜けている不気味な容姿であることから、ゴラムのような怪生物を想像してしまいがちですが、サルという見解には納得できますね。
海岸に漂流した遺体にしては状態が良く、そのままの姿で撮影されていたため、比較的、容易に判別ができたのだと思います。
次ページでは、世界的に有名となり、UMA本などでもよく紹介されている「パナマの地底人ゴラムの正体」をご紹介します。