シーサーペント(Sea Serpent)とは、大海蛇タイプのUMA(未確認生物)のことです。固有の名称ではなく、巨大な蛇のように細長い体型をした水棲UMAを、シーサーペントと呼びます。
シーサーペントの正体については、巨大なウナギ説や海棲爬虫類説など様々に言われていますが、この広い海には、巨大な海蛇のような未確認生物が実在していても不思議ではありませんね。
実際に、シーサーペントは数多くの目撃報告が残されており、古くは旧約聖書にも、リヴァイアサンの名前で登場する伝説のUMAなのです。
また、伝説や目撃報告だけでなく、驚愕のシーサーペントの写真も撮影されています。
当記事では、UMA本によく掲載されている有名なシーサーペントの写真をご紹介し、その真偽について考察してみます。
有名なシーサーペントの写真
シーサーペントのUMA画像で、もっとも有名な写真はコレでしょう。
1964年12月12日、オーストラリア北東部クイーンズランド州マッカイ沖で、フランス人のロベール・セレック氏が撮影したシーサーペントの写真と言われています。
巨大なシーサーペントが泳いでいる向こう側に、人間を乗せた小さなボートが浮かんでいるというハラハラさせる構図は、UMA史の歴史に残る一枚です。
半世紀以上も前に撮影されたものですが、シーサーペントを撮影した初めてのカラー写真であり、インパクトも強烈なので、現在でもUMA本の表紙を飾ることの多い伝説の写真になっています。
このシーサーペントの写真を見て、「海にはこんなモンスターが、やっぱりいるんだぁ!」と、誰もが驚いたのではないでしょうか?
その一方で、「本当に本物なの?」という疑念も浮かんできますが、真相はどのようになっているのでしょうか?
巨大ウナギか、巨大海蛇か?
この写真には、巨大なシーサーペントの全身が捉えられているので、全体の動きが見て取れます。この動きから、ある程度の正体が推測できます。
流線型の細長い体をした水棲の生物の場合、イルカのように縦方向に体をうねらせて泳ぐタイプと、蛇のように横方向に体をうねらせて泳ぐタイプがいます。
過去のシーサーペントの目撃例では、縦方向に体をうねらせて泳いでいたという報告もあるのですが、この写真では明らかに横方向に体をうねらせていますね。
このため、写真のシーサーペントの正体は、ウナギや海蛇に近い種類ではないかと考えられます。見た目も巨大ウナギのような姿をしています。
左のイラストは、1639年に米国マサチューセッツ州のアン岬で目撃された証言から描かれたシーサーペントの想像図です。
右のセレック氏が撮影したシーサーペントとは異なり、縦方向に体をうねらせて泳いでいます。
シーサーペントの名前は総称なので、様々な種類のシーサーペントがいてもおかしくありませんね。
シーサーペントの目撃証言
セレック氏が撮影したシーサーペントは、写真だけは有名なのですが、その詳細については、実は多くのUMA本でもあまり触れられていません。
そこで「謎解き超常現象DX」に興味深い内容が書かれているので、この本を中心にご紹介していきます。
セレック氏によると、夫人や知人と船に乗り、ストーンヘイブン港に水を取りに寄っていた時、夫人が「何か変なものが、そこにいる!」とシーサーペントの存在に気付いたそうです。
海上から見ると、シーサーペントは怪我しているように見えたそうです。そこで勇敢なことに、男たちは海中用ライフルを手にして、なんと海の中に潜ったのだそうです。
そして彼らは、シーサーペントの前方7メートルくらいまで接近しました。
シーサーペントの体の特徴
セレック氏らの目撃証言によると、シーサーペントの体長は、約25メートルもあったそうです。頭の長さは3メートル近くあり、幅は約1.3メートル、厚さは60センチくらいで薄べったかったと述べています。
体の色は黒くて、頭は少し茶色がかっていました。皮膚の感じは、ウナギに似ていたそうです。
目玉はほとんど白に近い薄い緑色で、大きさは約6センチです。頭は蛇のように丸くて、高くなっていました。ヒレはなく、白い口内に歯は見えなかったそうです。下顎はヒラメのように平たかったとも語っています。
シーサーペントは威嚇するように口をパクパクとさせていましたが、やがてゆっくりと海の底から姿を消していきました。
セレック氏は偶然、船の上からシーサーペントを撮影しただけでなく、海中にも潜って観察していたとは驚きますね。しかも、かなり冷静に体の特徴を観察しています。
しかし、写真はよく知られているのに、このような驚愕の目撃証言は、あまり知られていないのは何故なのでしょうか?
次ページでは、セレック氏が撮影したシーサーペントの写真の真偽についてご紹介します。