人魚映像を放映したのは米国「アニマルプラネット」
イスラエルの人魚映像の映像の元を辿っていくと、米国のドキュメンタリー専門チャンネル「アニマルプラネット」が2013年5月に放映されたものということが判明しています。
以下、『「新」怪奇現象41の真相』を参考にして、この人魚映像の真相をご紹介します。
「人魚伝説 新たな真実」の番組
「アニマルプラネット」が放映したのは、「人魚伝説 新たな真実(Mermaid New Evidence)」というタイトルの番組でした。
その内容は、伝説の人魚が実在することを、証拠映像とともに証明するという衝撃的なものです。
番組の中では、人魚実在の証拠となり得る3本のビデオが放映されました。そのうちの1本が、当記事で紹介したイスラエルの人魚映像なのです。
人魚映像の真相
結論を先に書くと、紹介された3本の証拠映像は、いずれもドキュメンタリーを装って作られた映像でした。いわゆるフェイク・ドキュメンタリーだったのです。
「えっ! フェイク映像だったの?」と唖然としますが、それが真相のようです。
問題の映像は、「米国人観光客が偶然に撮影した人魚映像」と言われていましたが、実際には、ビデオに登場していた米国人男性観光客は俳優だったのです。
他の2本の映像も同様にフェイク・ドキュメンタリーであり、映画データベースで番組名を入れて調べると、出演している俳優の名前まで分かります。
▲アニマルプラネットで放映された「人魚伝説 新たな真実」抜粋
英国沿岸警備隊が訓練中に撮影したという不気味な人魚と、水深1000メートルの小型潜水艇の内部から撮影されたという半魚人のような海中生物の映像です。
繰り返しますが、これはフェイク・ドキュメンタリーです。
なぜフェイク・ドキュメンタリーを作ったのか?
画像:https://www.animalplanet.com/tv-shows/mermaids/より
「アニマルプラネット」はネイチャー系のドキュメンタリー専門チャンネルとして名高いチャンネルなのですが、その「アニマルプラネット」が放送した映像なので、視聴者の反響も大きかったようです。
とはいえ、なぜこのようなフェイク・ドキュメンタリーを作ったのか?という疑問は残りますね。
番組の最後には、「この番組にはフィクションも含まれる」「実在の人物に似ていたとしても、それは全くの偶然です」という注意書きが流れるそうです。
ただ、それだけでは視聴者としては最後まで真偽が分からないでしょう。YouTubeでは、番組から抜粋された人魚や半魚人の衝撃シーンだけが拡散されてしまうので、ますます正体不明になってしまいますね。
では、今回の映像が撮影されたというイスラエルのキリヤット・ヤムは、人魚とは無関係なのでしょうか?
次ページでは、人魚に100万ドルの賞金を掛けているキリヤット・ヤムの町をご紹介します。こちらは架空の話ではなく、本当です!