巨人族の神話や伝説は本当か? 人類は巨人と共存していた!

スポンサーリンク
スポンサーリンク

インカに伝わる巨人伝説

インカ:マチュ・ピチュ遺跡

シュメール神話、ギリシャ神話、旧約聖書の巨人を紹介してきましたが、北米や中南米にも巨人伝説は残されています。

コロンブスが1492年にアメリカ大陸を発見し、西洋人による征服が始まりましたが、以下の巨人伝説は、当時のスペイン人の年代記作者が、インカ人の語り部から聞かされた『人喰い巨人族』の伝説です。

インカ帝国の征服後、半世紀ほど経ってからのことになります。

遠い昔、大海の向こうから、雲を突くような巨人たちが、葦船に乗ってやってくると上陸した。我々は彼らの膝あたりまでしかなかった。

巨人らは怪力を使ってたちまち深い井戸を掘り、大きな家を建てて暮らすようになった。

巨人は我々に優しくて、冷たい井戸の水も飲ませてくれ、しばらくの間は仲良く平和に暮らしたが、そのうち彼らは持ってきた食料が尽きてしまった。

巨人らは我々の食料を奪って食べ、それも食べ尽くすと、とうとう我々を襲って食料にするようになった。

やがて神の罰が下された。恐ろしい轟音とともに、天から炎が落ち、輝く天使が剣を振るって、巨人たちを皆殺しにした。

死体はほとんど焼き尽くされたが、今でもときどき地中から見つかる巨人の骨の残骸は、神が見せしめにわざと残したものだ。

旧約聖書の「創世記」では、大洪水によって巨人族が一掃されましたが、こちらは天からの炎で巨人族が滅ぼされています。

方法は違いますが、どちらも神の怒りに触れて、堕落した巨人族が罰せられているのは興味深いですね。

スポンサーリンク

日本の巨人伝説

日本にも巨人の伝承は残されています。日本独自の妖怪的なイメージではありますが、ダイダラボッチなどは西洋の神話に出てくる巨神と変わりませんね。

ダイダラボッチ(大太法師)

ダイダラボッチ

ダイダラボッチ(大太法師)は、東日本に広く伝わっている伝説上の巨人です。「だだ坊」「でいらぼー」「だいらぼう」などとも呼ばれています。

富士山を一夜で作ったり、池、沼、山などを作ったとされる怪力の持ち主です。榛名(はるな)山に腰掛けて、利根川で足を洗ったという伝承もあります。

長髄彦、土蜘蛛

「古事記」「日本書紀」には、神武天皇や天皇家の支配に抵抗した長髄彦(ながすねひこ)や、土蜘蛛(朝廷・天皇に恭順しなかった土豪たちの呼び名)が登場します。

その名前からして、手足の長い巨人族であった可能性が指摘されています。

世界の神話では、神の怒りに触れた巨人族が、一掃されるパターンが多く見られます。日本においても巨人族(長髄彦や土蜘蛛)が、神(天皇家)によって一掃された歴史を示しているのかもしれません。

土蜘蛛

上の絵は、14世紀頃に製作された絵巻物『土蜘蛛草紙』に描かれている土蜘蛛です。

蜘蛛の化け物のような姿になっていますが、もともとは大和朝廷に反抗して、滅ぼされた土豪の巨人族がモデルになっている可能性があります。

手長足長

手長足長

手長足長(てながあしなが)は、秋田県、山形県、福島県、長野県、福井県などに伝わる巨人族です。

マンガに出てきそうなキャラクターですが、旅人をさらって食べたり、日本海を行く船を襲うなどの悪事を働くこともあり、神や僧に退治される話が伝わっています。

但し、乱暴を働く手長足長とは別に、神・巨人・眷属神としての手長足長、不老長寿の神仙としての手長足長も存在しています。

スポンサーリンク

神話に見る巨人族の共通点

日本を含め、世界の神話や伝説に登場する巨人族を紹介してきました。それぞれに時代も地域も異なりますが、以下のように興味深い共通点があります。

巨人族は神の怒りに触れている

神の怒り

多くの巨人族は、神の怒りに触れて、滅亡に追い込まれています。だから現在では、もう巨人族が存在していないのかもしれません。笑

では、「神の怒り」とは、何を意味しているのでしょうか?

それは、体が屈強で、知恵もあった支配階級の巨人族たちが、やがて堕落し、人々を苦しめたという歴史が、神話に秘められているのかもしれません。

大事なのは、神の意志によって巨人族が滅ぼされたという事です。後世に伝える歴史としては、人類の反乱ではなく、あくまでも神の意志による巨人族の滅亡にしておきたいわけです。

例えば、旧約聖書では、神の怒りによってノアの大洪水が起きて、地上の悪の根源である巨人族ネフィリムが一掃されています。

また、ダビデ王のように、荒ぶる巨人を倒した英雄が、神格化されて後世に伝わっているケースもあります。

巨人族のルーツは宇宙人?

人間と巨人

シュメール神話、ギリシャ神話、旧約聖書の巨神や巨人族には、天空(宇宙)からやって来たと思われるような伝説や記述が見られます。

無理に宇宙人と結び付ける必要はありませんが、巨人族のルーツを辿れば、地球外からの来訪者である可能性はあります。

仮にそうであるならば、人類と巨人族は、全くの別種なのでしょうか? あるいは巨人族の末裔こそが、人類なのでしょうか?

宇宙から来訪した巨人族を、原初の創造神とするならば、神話によると、彼らこそが人類を作った神となります。

地球にやって来た宇宙人が、遺伝子を組み換えて労働者としての人類を作ったという話もありますが、シュメール神話などを見ると、あながち荒唐無稽な話でもないように思えてきますね。

人類と巨人族は共存していた!

巨人の足

巨人の骨が見つかったというニュースは、現在も流れてきます。しかし、そのほとんどは続報がなく、科学的に検証される機会もなく、忘れ去られていくだけです。

ひょっとすると、巨人族に支配されていた人類の辛い過去を、思い出したくない遺伝子が、私たちの精神に働いているのかもしれません。

堕落した巨人族が、神の怒り(あるいは人類の反乱)によって滅亡に追い込まれたというのが、世界に共通する神話の原型のように思えます。

神話に真実が隠されているのならば、人類と巨人族は共存していたことになります。果たして、それが実証される時代は、やって来るのでしょうか?

スポンサーリンク
未確認生物(UMA) 古代の謎
スポンサーリンク
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。
管理人をフォローする
怪奇動画ファイル
タイトルとURLをコピーしました