NASAの火星探査車が撮影した写真に、常識では有り得ないモノが写されていて度々話題になりますが、こちらも最近大きな話題になった画像の一つです。
写真は、NASAの最新の火星探査車「キュリオシティ」が撮影しています。
このキュリオシティは、火星での生命存在の可能性を探ることが目的ですから、その決定的な証拠となる写真を撮影したのでしょうか?
火星のカニ型エイリアン?
NASAの火星探査車(マーズ・ローバー)から送られてきた画像に、カニ型のエイリアンか?と思われるようなモノが岩陰に写されています!
岩陰に潜むカニ?
問題の岩陰を拡大してみると、確かにカニのような生き物が見えます。
カニ型のエイリアン
さらに拡大して見ると、楕円形の胴体からカニのように10本くらいの足が生えていて、岩にへばり付いているように見えますね。カニ型のエイリアンとしか思えないような姿をしています。
⇒ NASAの元画像はこちら
右側中央の岩に注目してください。
火星の地表には水が流れている
動画の解説では、「もしもカニが火星に生息していたならば、過去には水も存在していた可能性も高いだろう」と述べていますが、火星にカニがいようといまいと、過去の火星に水が流れていたことは既に確実視されています。
そして最近のNASAの見解では、もう一段踏み込んで「現在も地表に水が流れている可能性が高い」と、2015年9月28日(米国時間)に発表しています。水が流れている痕跡が、火星探査機マーズ・リコネッサンス・オービターが撮影した画像の分析によって確認されています。
そもそも火星の地下には氷が存在していると考えられていたので、地表に水が流れていても不思議ではないわけです。
水が流れているならば、今回のカニ型エイリアンが生息している可能性もあるのではないでしょうか?
火星の人面岩のように、今回のカニも「錯覚」なのか?
「カニ型のエイリアンではないか?」と思う人たちがいる一方で、もちろん、否定的な考え方の人たちもいます。まだ真実は確認されていないので、それも当然だと思います。
動画の解説では、単なる錯覚に過ぎないという例として、火星の「人面岩」が紹介されていました。
火星の人面岩
1976年に撮影された人面岩(左がオリジナル、右がフィルタリング処理した画像)の写真です。
NASAのバイキング1号が撮影した火星表面の写真の中に、人面のような岩が発見されて、「古代火星人の遺跡ではないか?」などと騒がれたことがあります。
新たに撮影された人面岩
その後、新たに撮影された人面岩の写真です。1996年に打ち上げられたマーズ・グローバル・サーベイヤーが、人面岩を改めて撮影したところ、岩は自然物であったことが確認されました。
(近年の火星に起きた大規模な砂嵐によって、人面岩が崩壊してしまったという見解もあります)
人間は見たいものを見る?
自然の岩が人の顔のように見える等の錯覚は、専門用語で「パレイドリア」と呼ばれています。心理現象の一種とされており、簡単に言えば、「人間は見たいものを見る」ということです。
今回の写真でいえば、火星に生命体がいてほしいと願う人たちには、ただの岩陰が「カニのようなエイリアン」に見えてしまうわけです。そのように説明されると、もっともらしくは聞こえますね。
でも、実際には、カニでないことを証明しない限り、「カニではない。錯覚だ!」とは言えません。「錯覚の可能性もある」というのが正しい言い方です。
人面岩の例を持ち出して、今回も錯覚だと仮定するのもいいですが、「だから、今回も錯覚だ!」と決めつけてしまうのならば、それは議論が飛躍しています。
今回の写真を見ると、カニ型エイリアンではなかったとしても、「何かの生物か、あるいは人工的な物体」である可能性は、否定し切れないのではないでしょうか?