「アンティキティラ島の機械(アンティキティラの歯車)」は1901年、ギリシアのアンティキティラ島沖で引き揚げられた沈没船の中から発見されました。発見のされ方もセンセーショナルです。
腐食した青銅製の4つの塊として発見され、表面には大小さまざまな歯車が確認できます。何かしらの機械であることは分かりますが、発見されたから数十年は、この機械が秘めている驚愕の事実に気付く者はいませんでした。
この機械の正体は、なんと2千年以上も前に作られた天文観測機であり、人類の歴史を見直さなければならないほど、大きな謎を秘めたオーパーツであったのです。
さらに2016年3月には、火星探査車キュリオシティが、アンティキティラ島の機械と瓜二つの物体を火星地表で撮影していた!という驚愕のニュースも飛び込んできました!
アンティキティラ島の機械は、2千年以上も前の天文観測機のオーパーツ
これはアンティキティラ島の機械の復元イラストです。複雑に組み合わさった歯車で構成されています。
発見されたアンティキティラ島の機械の写真
発見された歯車で最も大きなものは、直径12.7cmでした。現在はアテネ国立考古学博物館に収蔵されています。
2,100年以上も前に作られた天体観測機
実物を見ただけでは、これが何であるのか分かりませんね? でも、ありがたいことにアンティキティラ島の機械には、歯車の一部に古代ギリシア文字(コイネー)が約2,000字刻まれていたのです。
このことから、紀元前80年以前に作られた遺物であり、現在の定説では紀元前150~100年頃に作られたものではないか?と推測されています。
機械に刻まれていたギリシア文字は、X線分析の結果、暦に関することや星座の名前、天文学、機械学、地理学に関するマニュアル的な内容であったことも分かっています。
アンティキティラ島の機械は、少なくとも2,100年以上も前に作られた天体観測機であったのです!
目盛りを動かすことで、30以上の複雑に組み合わさった歯車が動いて、太陽や月、惑星の運行を観測できる仕組みになっています。
一説には、古代ギリシアの数学者アルキメデスが製作したとも、それ以前のアトランティス文明の遺物であるとも言われていますが、製作者は謎に包まれたままです。
現代にも通用する精緻なメカニズム
驚くのは、その性能の高さです。試しに復元されたアンティキティラ島の機械で月の軌道を計算してみると、現代の計算と比べても誤差はわずかに100分の1という、驚くほど精密な計算ができるのです。
このため、アンティキティラ島の機械は世界最古のアナログ式コンピュータとも言われています。その精緻な構造は、逸品とされる18世紀のスイス時計と比較しても遜色ない出来映えなのです。
ちなみに、スイスで開催された「BASELWORLD 2012(毎年、スイス・バーゼルで開催される世界最大の宝飾と時計の見本市)」では、アンティキティラ島の機械のメカニズムを応用した時計『MP-04アンティキティラ(非売品)』が発表されています。
アンティキティラ島の機械は、現代でも通用する精緻なメカニズムを持っているのです。
アンティキティラ島の機械は、まさにオーパーツ
驚くのは、精緻なメカニズムだけではありません。実は、アンティキティラ島の機械は、「地動説」を前提にした機械なのです。
天文学者コペルニクスが地動説を唱えたのは、16世紀のことです。それ以前の世界では、天動説(地球は宇宙の中心で静止しており、全ての天体が地球の周りを公転しているとする説)が信じられていました。
2,100年以上も前に、地動説に基づいた天体観測機が作られているはずはありません。
さらに、少し技術的な話になりますが、アンティキティラ島の機械には「作動歯車機構」が採用されています。
これは歯車の組み合わせによって、回転数や回転速度が変わるシステムです。1575年にドイツで作られた天文時計で、世界で初めて使われた技術なのです。
しかし、アンティキティラ島の機械では、すでに作動歯車機構が使われていました。この点からしても、まさにオーパーツなのです。
アンティキティラ島の機械の原型が、火星地表で撮影されていた!
考えてみれば、アンティキティラ島の機械のような精密機械が、これ一台だけ、突如として発明されたとは考えられませんね。
それ以前にも、何かしらの原型があったのではないでしょうか? また当時にはなかったはずの知識や技術は、いったいどこから得たものなのでしょうか?
実はNASAの火星探査車が、火星の地表でアンティキティラ島の機械に瓜二つの物体を撮影していたというニュースが話題になっています!
火星探査車キュリオシティが撮影したアンティキティラ島の機械
こちらは2016年3月18日、NASAの火星探査車キュリオシティが、火星地表で撮影していた画像です。確かに、アンティキティラ島の機械と形状がよく似ています。
NASAの元画像では、左側の大きな岩の上のほうに写っているのですが、よーく見ないと見逃してしまいます。ヒマ潰しに探してみてください!
NASA元画像:https://gigapan.com/gigapans/194414
火星から技術が輸入されていた証拠?
発見者であるUFO研究家スコット・ウェアリング氏は、自身のサイトで以下の見解を述べています。
2,000年前の『アンティキティラ島の機械』によく似た物体を発見しました。とても美しい形をしています。ローター、アーム、中央の留め具、どれも精巧にできています。
『アンティキティラ島の機械』を可能にした技術は、火星から輸入されたことを示す動かぬ証拠です。
「動かぬ証拠」とまで言えるかどうかは分かりませんが、アンティキティラ島の機械の原型が火星文明にあったと考えるのはおもしろいですね。
その時代に存在するはずのないオーパーツのほとんどは、人類よりも科学が進化している宇宙人が関与している可能性は高いと考えられます。
とはいえ、仮に火星にアンティキティラ島の機械があったとしても、残念ながら持ち帰って調査することはできません。
この地球上で、まだ発見されていない原型の機械や試作品が見つかり、さらに謎の解明が進むことに期待したいと思います。