ワシントン事件の真相は?
ワシントン事件の真相は、65年が経った現在も謎とされていますが、一応、米政府としての見解は発表されています。
ワシントン事件の米政府の公式見解
ワシントン事件に対して、米空軍およびアメリカ政府の公式見解は、以下のようになっています。
事件当時の首都ワシントンD.C.上空は、異常な気象状態にあり、大気の気温逆転層にレーダーが乱反射した自然現象である。
怪光の正体は、地上の光と電波の乱反射という、何とも素っ気ない見解です。
マスコミ取材陣は米空軍情報部に詰めかけて、激しく真相を問い詰めたそうですが、これ以上の説明はなかったそうです。
公式見解への疑問点
ワシントン事件の政府の公式見解に関しては、以下の疑問点が残ります。
飛行物体の目撃者が大勢いる
ライトを付けた飛行物体を飛んで行くのを見たという旅客機のピアマン機長や複数の乗員、アンドルーズ空軍基地の要員、迎撃に向かったF-94戦闘機のパイロット、その他の大勢の市民たちも、飛行物体を目撃しています。
それなのに、「レーダーの乱反射」で説明が付くのでしょうか?
自然現象では説明できない不可解な動き
謎の発光体は、旅客機を追いかけるような動きをしたり、上下運動をしたり、猛スピードでレーダー外へ来たかと思えば、再び姿を現したりする不可解な動きをしています。
明らかにUFOと思われる動きですが、この動きを自然現象で説明できるのでしょうか?
複数のレーダーが捉えている
自然現象で起きた実体のない光の乱射を、複数のレーダーが飛行物体として捉えるなんてことが、実際に起き得るのでしょうか?
自然現象と言うのならば、なぜ1952年の7月19日~27日という、特定の期間だけに謎の怪光が出現したのか理由が分かりません。
また、1952年の夏はアメリカ全土で逆転層が複数発生した事実はありますが、当時のワシントンD.C.だけが特異な気象状況ではなかったと言われています。
ワシントン事件の真相はどこに?
以上に記した疑問点から、「米政府はワシントン事件の真相を、隠蔽しているのではないか?」と思えてきますが、以下の点も指摘されているので記しておきます。
大気の気温逆転層の説も有力?
複数のレーダーによる記録を確認すると、怪光の動きが当時の風向きと完全に一致したため、公式見解である逆転層によるものとする説が有力とも言われています。
但し、この説であっても、「多くの人々が飛行物体を目撃しているという事実」と、「複数のレーダーが光の乱反射を物体として捉えることなど有り得るのか?」という疑問は解決されませんね。
レーダーを注視していた管制官の一人は、「実体のある目標と、気温逆転によるレーダー反射は簡単に区別できる」と述べています。
光の乱反射を、物体と見間違えることなど有り得ないということです。
アインシュタインは何も知らない?
ワシントン事件に対して、当時のトルーマン大統領が、アインシュタインに助言を求めたと言われています。しかし、これはマスコミの捏造との見解もあります。
後にアインシュタインが知人に宛てた手紙の中で、「世間では、人々が何か不思議な物体を見たということですが、その物体については何も知りませんし、興味や関心も抱いていません」という内容の文面が見つかっているそうです。
ただ、これだけでは話の前後が分かりませんし、ワシントン事件のことを言っているのかどうかも不明です。懐疑的に見れば、政府から口止めされた可能性もあります。
また、仮に、大統領がアインシュタインに助言を求めたことが捏造であったとしても、ワシントン事件そのものを否定できる材料になるでしょうか?
アインシュタインの助言の件は、ワシントン事件の真相には影響しない枝葉の話だと思います。