フラットウッズ・モンスター事件の真相は?
最後に、フラットウッズ・モンスター事件の真相について考察してみます。
隕石が落下して、目撃者たちが集団ヒステリーを起こしたと言うのならば、実際に落下した隕石と現場の様子を撮影した写真を、公開すれば良いと思います。
当時、現場を調査した時の写真が残っているはずです。そうすれば、余計な憶測を呼ぶこともなく、フラットウッズ事件の謎も解決に向かいます。
でも、それをしていないのは、何故なのでしょうか?
隕石の落下音を誰も聞いていない
隕石が大気圏で燃え尽きずに、地上に落下した衝撃には、すさまじいものがあります。
証言にあった直径7~8メートルの円盤が、もしも隕石であったのならば、地上にミサイルが着弾したようなものです。
フラットウッズは田舎の静かな町ですから、広い範囲で衝撃音や震動は伝わっているでしょう。でも、そのような証言はありません。
ちなみに、落下地点と思われる丘は、目撃者の一人であるキャサリン夫人の家から、400メートル程度しか離れていないのです。
それなのに隕石が落下した衝撃音を、彼女が話していないというのは奇妙ですね。
また、現場には落下した隕石と、その痕跡が残されているはずですが、それはどこに消えたのでしょうか?
後から駆け付けた地元紙の記者スチュワートと、郡保安官のロバート・カーは、辺りには何も見当たらなかったと報告しているのです。
フラットウッズ事件の集団ヒステリー説について
フラットウッズ事件に限らず、UFOや幽霊など、まだ存在が認められていないものを目撃した場合、一人であるならば嘘か誤認とされ、多数の目撃者がいる場合には、集団ヒステリーとされることが多いです。
異臭を嗅いで、深刻な被害にあったユージン・レモンの話をしましたが、これも集団ヒステリーの結果とされています。
彼は当時、子どもという年齢ではなく、州兵隊員の17歳の男子なのですが、そんな彼でもショッキングな出来事に遭うと、有毒ガスの被害と同様の症状まで出てしまのでしょうか?
実際にショッキングな出来事に遭った、というのならばまだ理解できます。でも、集団ヒステリー説では、メンフクロウを宇宙人と見間違えただけなのです。
逃げ惑うパニック映画のように、人間はすぐにパニックを起こすものと考えられているようです。
しかし、実際に集団ヒステリーに陥った経験を持っている人は、どれだけいるでしょうか? 知人にもいるでしょうか?
実は、人間はパニックになるのを抑制しようとする精神の働きを持っています。むしろ、冷静に努めようとする余り、逆に避難が遅れて死亡してしまうケースも多数起きています。
地震や火災などの災害に巻き込まれた群衆は、ほとんどの場合、実際にはパニックを起こしていないのだそうです(人はなぜ逃げおくれるのか―災害の心理学)。
最近の例で言えば、北朝鮮が核ミサイルを開発しており、日本上空をミサイルが飛んで、危険を知らせるJアラートも鳴っています。
でも、どこかの町で、群衆がパニックを起こしたという話を、今のところ聞きませんね。そんなに簡単に、人間はパニックを起こさないというのが本当のところです。
目撃者たちが慌てて逃げ出したというのは、メンフクロウではない「何か」を、実際に見てしまったからではないでしょうか?
フラットウッズ事件の真相は、UFOの墜落事件か?
様々に述べてきましたが、当記事の結論としては、フラットウッズ・モンスター事件は、フラットウッズの農場の丘に、実際にUFOが着陸したものと考えます。
赤い光を放ち、金属の焼けるような臭いがしたという証言があることから、恐らく、トラブルを抱えたUFOが不時着(墜落)した可能性が高いですね。
このため、目撃した人間が近寄って来ないように、ロボット(もしくは金属製スーツで防護した宇宙人)が、人間を威嚇して追い払ったというのが、真相ではないでしょうか?
不時着であったのならば、別機の宇宙人たちが救援にやって来たのかもしれません。墜落現場の後処理は、彼らが素早く行ったのでしょう。
この事件は米空軍も調査官を送り込んでいますが、小さな田舎町の隕石落下事件に米空軍が出て来ること自体、事件の怪しさを物語っているように思えます。
フラットウッズ事件において、集団ヒステリーがなかったとは断言できませんが、かといって、UFOと宇宙人の目撃を完全に否定できるだけの材料も見当たらないのではないでしょうか?