火星に生い茂る樹木も発見された?
こちらは火星探査機マーズ・リコネッサンス・オービターが、2008年4月7日に上空から撮影した火星地表の写真です。
場所は火星の北半球の高緯度地帯にある砂丘です。高解像度カメラHiRISEで撮影されており、まるで火星に樹木が生い茂っている地帯が写されているかのようです。
やはり火星の地表には豊富な水があり、植物も生えているのでしょうか?
火星の樹木を拡大してみると…
地球上の植物とはちょっと異なるように見えますが、上に向かって枝が伸びている樹木の林にも見えますね。水を湛えている窪地から生えているようにも見えます。
植物ではなく、火星地表に流れている水の筋模様か?
「樹木ではないか?」という見解の一方で、これは2015年にNASAが撮影したような水が流れた筋模様(下の2枚の画像)だとする見解もあります。
2枚の写真は、火星における春と夏に、地表を塩水の流れを示している可能性があると考えられています。
暖かい季節になると、地表に水が流れて黒い筋を作り、しばらくすると、水が地面に吸い込まれて消えていくと考えれば、「謎の黒い筋」の説明が付くのです。
しかし、樹木ではなかったとしても、これだけ多くの水が地表に流れているのならば、やはり火星に植物や生き物が存在している可能性があるのではないでしょうか?
現在、火星の地表を調査している数多くの探査機や探査車が、かつて火星に水が存在していた可能性を裏付けるデータを数多く送ってきています。
かつて火星には高度な文明が栄えており、現在も火星の地下には火星人が住んでいると信じている人にとっては、今さらの話ですね。
NASAをはじめ、世界各国の宇宙開発機関や民間企業までもが、先を争うようにして、2020~30年代に人類の火星移住の計画を進めています。SF映画ではなく、いよいよ現実の話になってきたのです。
「昔は、火星に水があるとかないとか、生き物がいるとかいないとか、そんなことも分からなかったんだよ」なんて言われる時代が、すぐそこまで来ているのかもしれません。
