ヴォイニッチ手稿は、いったい誰が何のために書いたのか?
ヴォイニッチ手稿は、普通に考えれば自然科学の分野に属する古書なのでしょうが、なにしろ肝心の文字が解読されていないため、挿絵から内容を想像するしかありません。
内容の謎はもちろんですが、もう一つの謎は、誰が何のために書いたのか?ということです。以下、考えられる可能性を挙げてみます。
タイムトラベラーが書き残したもの
タイムトラベラーが、ヴォイニッチ手稿を書き残したという可能性はあるでしょうか?
しかし、この説は、描かれている植物のほとんどが未知の植物である点が最大のネックです。たとえ千年、二千年先の未来であっても、今の植物の生態系が大きく変わっているとは考えられないからです。
逆に、遙か遠い太古の時代の世界を、タイムトラベラーが見て来て書き残したのだとしても、なぜそれを中世の時代に書き残したのかが分かりません。
超古代文明が残した古文書の写本
超古代文明の人々が残した古文書を、何者かが発見して、それを参考にしてヴォイニッチ手稿に纏めたという説です。
ヴォイニッチ手稿には、1404~1438年の間に作られた羊皮紙が使われているので、古文書の原本そのものではなく、写本になりますね。
ここで言う超古代文明とは、アトランティス文明やムー文明、レムリア文明などです。しかし、それでも1万~数万年前でしかありません。
そうなるとタイムトラベラー説と同様、やはり植物の生態系の問題が解決できませんね。また、意味不明の古代の文字を、あのように綺麗に書き写せるだろうか?という疑問もあります。
宇宙人が書き記したもの
中世の時代に、地球に来訪した宇宙人が、母星の記録(あるいは他惑星の記録)を書き記したという説です。これならば、地球に存在していない植物が、ヴォイニッチ手稿に描かれている謎が解けます。
また、記されている言語は、宇宙人の言語ですから、過去の人類の言語といくら照らし合わせても解読はできないでしょう。
ただ、宇宙人説であっても疑問は残ります。「なぜ羊皮紙に書き残したのか?」という点です。宇宙人ならば、もっと高度な筆記具を持っています。わざわざ羊皮紙を使って書き残すとは思えないのです。
地底人が書き記したもの
地球の内部は空洞になっており、中心部には小太陽(セントラルサン)もあって、私たちとは異なる高度な文明を持つ地底人が住んでいるという考えが、昔から伝わっています。
地底の世界であるならば、私たちの世界とは全く異なる植物の生態系が展開されていても、不思議ではありません。
また、地表にやって来た地底人が、当時の社会で使われていた羊皮紙を使ってもおかしくはないですね。とりあえず書き残せればよいわけです。
仮に地底人だとすると、いったい何のためにヴォイニッチ手稿を書いたのでしょうか?
想像するしかありませんが、ひょっとすると、地底の世界はこうなっているのだと、地表の人間に教えるために書き残したのかもしれません。
ヴォイニッチ手稿は下書であり、地上の言葉に翻訳したものを書くつもりだった可能性もあります。何の根拠もありませんが、描かれている世界観が、なんだか地底の世界っぽい感じもしませんか?
パラレルワールドの異世界を書き記したもの
他にもネットでは、ヴォイニッチ手稿は異世界の植生世界を書き記したものという未確認の情報もあります。よく言われているように、私たちの世界と平行して存在する、異世界のパラレルワールドが本当にあるのかもしれません。
私たち人間から見れば、この無限の宇宙こそが唯一無二の世界に思えますが、この宇宙にも「裏宇宙」があり、さらにこの宇宙でさえも、幾つも存在しているかもしれないのです。
次元を超えて異世界を行き来できる人間(あるいは向こう側の住人)がいるとしたら、このような奇書が残されていてもおかしくはありませんね。
そう考えると、ヴォイニッチ手稿の大きな謎の前では、「超古代文明が残した古書の写本」というのが、もっともつまらない常識的な答えになってしまいそうです(笑)
謎を解き明かしてくれる人物に期待!
証拠物を提示できないUFOや幽霊とは違い、オーパーツの場合には実物が確かに存在しているので、必ず謎は隠されているわけです。
ヴォイニッチ手稿は、想像を無制限に膨らませて考えてみても、さらに疑問点が出て来てしまうという、超ウルトラ・オーパーツです。
これが全くの架空の書(作者の想像の産物)だとしても、後世のあらゆる天才たちの頭を今も悩ませ続けているのですから、書いた人物は大天才としか言いようがありません。
せめて私が死ぬ前に、このヴォイニッチ手稿を解読できる人物が出て来ることに期待しています!
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このヴォイニッチ手稿を、イェール大学のバイネッキ図書館のサイトから、PDFデータを無料でダウンロードすることが出来ます。
1 イェール大学・バイネッキ図書館のサイトを開く。
⇒ http://brbl-dl.library.yale.edu/vufind/Record/3519597
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ダウンロードが開始され、PDFファイルを取得できます。約120MBありますので、少々時間が掛かります。
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