古代宇宙飛行士説は本当か?
デニケン氏が発表した「パレンケの宇宙飛行士」に関しての真偽については、個人的には微妙です。偶然にも、ロケットのように見える絵柄であった可能性はあると思います。
でも、だからといって、古代宇宙飛行士説そのものを否定することもできません。古代に宇宙人が訪れた証拠と思われるようなオーパーツは、世界中にあります。「パレンケの宇宙飛行士」は、その一つに過ぎないからです。
では、古代宇宙飛行士説を、どのように捉えればよいでしょうか?
▲紀元前10,000年の絵画(イタリア、ヴァルカモニカの岩絵群)
星間飛行は本当に可能か?
仮に、他の惑星に宇宙人が住んでいたとします。その場所が、地球から一番近い恒星であるアルファ・ケンタウルスの惑星であったとしても、地球から約4.3光年も離れています。
これは秒速17kmの高速ロケットで飛行しても、7万6千年も掛かってしまう距離です。これでは到着するまでに死んでしまいますね。
このため、よく言われるように、「この途方もない距離を、どうやって飛行して来るのか?」という疑問があります。この広い宇宙に異星人がいたとしても、星間飛行ができなければ地球には来られないのです。
そう考えると、古代宇宙飛行士説は非現実的であり、オカルトや都市伝説と思われてしまうのも無理はありません。
光速を超えれば星間飛行は可能
しかし、考えてみてください。もしも光速を超えられる技術があれば、星間飛行は可能なのです。
現代の科学では、光速を超える速度はないと考えられていますが、それは地球人の科学の限界であって、宇宙人は軽々と光速を超えて移動しているかもしれないのです。
例えば、ワームホールを通過すれば、光速は超えられます。「ワームホールなんて非現実的だ!」と考えるのは地球人の勝手ですが、そんなことは宇宙人には常識かもしれません。
今現在もUFOが飛来しているのならば、太古の昔にだって宇宙人は来訪していたのではないでしょうか? その時代の人類と接触があっても、何ら不思議はありませんね。
宇宙人の存在を信じるならば、古代宇宙飛行士説も否定できるものではないと思います。人類は、彼らからどれほどの影響を受けているのか、そちらのほうが問題でしょう。
古代宇宙飛行士説は奇説か?
デニケン氏らが提唱した古代宇宙飛行士説と、その象徴的なオーパーツと言われるパレンケの宇宙飛行士を紹介してきました。
「パレンケの宇宙飛行士」は、当時の宗教的な風習や思想などで充分に解釈ができるため、古代宇宙飛行士説のような奇説をあえて持ち出す必要はない、という考え方もあるとは思います。
但し、本当に奇説であるかどうは、今の段階では誰にも分からないはずなのです。今や小学生でも知っている地動説も、かつてはトンデモ説であったわけです。
確証がないからこそ、様々な可能性を考えてみるのであって、それが奇説で終わるのか新発見となるのかは、やがて時間が経てば明らかになって来るのではないでしょうか?
それまでは、古代宇宙飛行士説を奇説として、バッサリ切り捨てる必要もないのだと思います。